動物病院におすすめの電子カルテは、病院の規模だけでなく「受付から会計まで入れ替える」「紙カルテから段階的に移行する」「今のカルテを残して記録を楽にする」のどれを目指すかで変わります。
この記事では、用途別の候補を比較し、7つの確認項目とデモ・見積もりの手順を整理します。最初に3つの質問へ答えると、比較する範囲を短時間で絞れます。
本記事はSOAPilotの運営元・合同会社Lux Terraが作成しています。第三者製品の掲載内容は2026年9月14日に公式サイトで確認した情報です。掲載順はおすすめ順位を表すものではなく、第三者製品の実機レビューや利用者満足度の調査は行っていません。
動物病院の電子カルテを比較する前に答える3つの質問
- どこまで置き換えるか:診療記録だけか、受付・予約・会計・在庫・保険まで一体化するかを決めます。
- 絶対に残す仕組みは何か:現在の会計、検査機器、予約、既存カルテのうち、入れ替えないものを先に挙げます。
- 誰がどの端末で使うか:獣医師・受付・スタッフの人数と、PC・iPadなど普段使う端末をそろえて比較します。
この3点を書き出すと、候補を「業務をまとめる一体型」「院内サーバー型」「今のカルテと併用する記録支援」に分けられます。製品名を横並びにする前に方式を決めると、不要な機能数や単純な月額だけで選ぶのを避けられます。
獣医におすすめの電子カルテは、解決したい業務で変わる
受付・診療・会計を一つにまとめたい
電子カルテの全面導入や乗り換えなら、診療記録に加えて、受付、予約、会計、在庫、保険窓口精算などの対応範囲を比較します。特に、今使っている検査機器や会計の流れがつながるかを、実際の機種名と手順で確かめることをおすすめします。
少人数で、まず紙カルテを電子化したい
1人院長や小規模の動物病院では、診察中に記録し、次の来院時に探せることから試します。必要な同時利用人数、PC・iPadでの操作、初期設定や研修に使える時間を先に決めましょう。機能数を増やす前に、受付担当と獣医師の両方が同じ患者情報へ迷わず進めるかを確認します。
今の電子カルテを残して、入力負担を減らしたい
既存カルテの会計や検査連携に困っていないなら、テンプレートの改善や音声から下書きを作る診療補助ツールも候補です。この場合は、下書きの作成から確認・修正・転記までを通して比べます。生成だけが速くても、その後の作業が増えると負担は減りません。
電子カルテと記録支援ツール:候補の役割を比較
次の3製品は、対応範囲の違いを理解するための例です。網羅的な一覧ではありません。公式に案内された機能と、自院で追加確認する項目を分けて記載しています。
| 候補・役割 | 公式情報で確認できる範囲 | 自院で確かめたいこと |
|---|---|---|
| ミニイク 一体型の電子カルテ | 予約・診療・会計・経営管理をまとめるクラウド型。SOAP入力、処方、シェーマ、検査管理を案内。 | 必要な連携・オプションを含む見積もり、現在のデータの移行範囲、受付から会計までの操作。 |
| iWan 運用形態で選ぶ電子カルテ | クラウド型のCloudと院内サーバー型のDesktopを案内。Cloudは受付・カルテ・会計・予約などを搭載。 | CloudとDesktopの機能差、端末・ライセンス条件、検査機器連携。Miniは顧客・会計管理のみなので、電子カルテの用途とは分けて確認。 |
| SOAPilot 既存カルテと併用する記録支援 | 録音からSOAPカルテと次回タスクの下書きを作成。確認した下書きを既存カルテへコピーして使う運用。 | 確認・修正・転記を含む手間、院内の録音運用、既存カルテの貼り付け先。会計・保険一体型と同じ範囲の製品として比較しない。 |
候補を絞る段階では、「クラウドで業務をまとめる」「院内サーバーで運用する」「記録支援を併用する」という方式を決め、その方式の中で自院の必須機能がそろうかを比べると判断しやすくなります。
動物病院の電子カルテの選び方:7つの比較ポイント
- 診療中の入力と検索:過去の経過、処方、検査結果へ進み、当日の記録を保存する操作を一続きで試します。SOAPの入力欄やテンプレートも確認します。
- 受付・会計・検査のつながり:同じ情報を何度入力するか、連携に別料金や専用機器が必要かを確認します。「対応あり」だけでなく対象機種と作業範囲を聞きます。
- 端末と同時利用:診察室のPCと受付の端末を同時に使えるか、iPadの画面と入力方法が院内に合うかを試します。
- 費用の総額:初期設定、月額、端末・ライセンス、移行、連携、研修、サポートを同じ利用条件で見積もります。税込・税別と契約期間もそろえます。
- 移行と解約時の取り出し:過去カルテ、画像、処方履歴のどこまで移せるか、終了時にどの形式で出せるかを確認します。
- 権限・履歴・障害への備え:スタッフごとの閲覧・編集範囲、修正履歴、バックアップと復旧手順、通信障害時の診療手順を確認します。
- 導入支援と問い合わせ:初期設定を誰が担うか、診療時間中にどの窓口へ連絡できるか、研修の対象人数・回数を確認します。
おすすめを絞った後は、同じ条件でデモと見積もりを確認
候補ごとに、個人情報を含まない共通の架空データを用意します。「過去の記録を開く→当日のSOAPを入力→検査結果を確認→処方・会計へ渡す」という自院の流れを、普段使う端末で試しましょう。記録支援ツールなら、最後の工程を既存カルテへの転記に置き換えます。
- 獣医師:入力時間に加え、修正と保存までの時間を記録する。
- 受付・スタッフ:必要な情報へ進めるか、二重入力や確認の往復がないかを見る。
- 管理者:必須機能を「確認できた・追加費用で対応・未確認・非対応」に分ける。
見積もりの依頼文の例:「獣医師__名、受付__名、端末__台で使用予定です。初期設定、既存データ移行、必要な連携、研修、保守を含めた初年度総額と次年度総額をご提示ください。未提供の機能と追加費用の条件も確認したいです。」
星評価や紹介文だけでは分からない操作感は、電子カルテの口コミ・レビューの見方と試用評価表に沿って記録すると、院内で判断を共有できます。
獣医向け電子カルテ選びのよくある疑問
小規模の動物病院には何がおすすめですか?
まず、必須の業務が少ない操作で完了し、維持費と導入作業を継続して負担できる候補をおすすめします。1人で使うのか受付と同時に使うのかで必要条件が変わるため、「小規模向け」という表示だけで決めずにデモを試してください。
口コミが良い電子カルテなら安心ですか?
口コミの書き手と自院で、病院規模・使う機能・利用時期が同じとは限りません。具体的な作業や条件が書かれたレビューを参考にして、気になる点をデモで再現するのがおすすめです。
AIカルテを使うには、今の電子カルテの買い替えが必要ですか?
既存カルテへ下書きを転記して併用する方法もあります。自動連携の有無や範囲は製品ごとに確認し、下書きは獣医師が確認・修正してから記録へ反映します。音声入力でカルテを作る方法も参考にしてください。
記録の下書きから試したい方へ
入力する記録の構成を先にそろえたい場合は、獣医のSOAPカルテの書き方と記入例もあわせてお読みください。